聖の青春

2016|監督:森義隆

 

プロとしての覚悟を決めた生き方。

プロというと、スゴいとかカッコいいとかやんややんやと騒がれるものだが、当人は驚くほど孤独なものである。プロになるためにどれだけのことを捨て、諦めてきたことか…凡人にはとても無理という世界が心を凍らせる。だが「憧れの先輩(ライバル)との出会い」は、心の底から羨ましいことだった。彼に真摯な姿勢で向かい合った羽生善治氏も、素敵な人だと思う。共通点の少ない彼らは多くを語り合わなかったに違いない。けれども、言葉にできないような親密さがふたりの間にはあり、強い信頼関係が感じられた。目指したい人がいるからこそ、病魔に侵されていた聖(さとし)さんも、ギリギリまでプロでい続ける気迫が持てたのだと思う。普段は日本映画をほとんど観ない私だが、この作品では日本人俳優の細やかな演技にハッとさせられることも多く、特に竹下景子さんがこんな女優さんだったなんて全然気づかなかった!と驚いてしまった。意外にもどっしりとした感じの作風で、胸に染みる。

 

 ★special thanks:WOWOW★

広告を非表示にする