バービー

2012|監督:イ・サンウ


豊かな暮らしを夢見ちゃダメなの?

この手の映画はイ・チャンドンの領域だと思っていたのだが、韓国映画、恐るべし。まだあるのか、悲劇、そして実話…。 この世はどうしてこんなに残酷なのだろう。
ストーリーは、障碍者の兄を騙して彼の娘を売ろうとする弟、という酷い話である。こんなに問題作にばっかり出ちゃって大丈夫?と人格形成が心配になってしまう子役、キム・セロンちゃんが主演。救いなのはセロンちゃんが貧しい暮らしの中で天使のような美しい心を持った女の子であること。だが、もっと強烈なのはセロン妹の笑顔だ。彼女は子供ながら必死に知恵を出し、豊かな未来に夢を持っている。夢なんて叶わない方が良かった…、どうして人間には希望や期待という余計な気持ちが生まれてしまうんだろうと思うと、どうにもこうにも苦しい。また、日本人としては、彼女の部屋に貼ってあるキャンディ・キャンディのポスターが見逃せない。水木vsいがらし裁判を思い出し、切なさが増してしまう。この裁判は少女の夢をぶった切るような出来事だったので、大人って怖いという思いが、この映画にちょっと被る。

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