郊遊〈ピクニック〉

2013|監督:ツァイ・ミンリャン|台湾、フランス


男の息子は、「ピクニック」というテーマの作文が書けない。

行ったことのない場所のことはわからない。やったことのないことも、わからない。でも、人は未来を想像する。または、想像しようとする。でも、それってはじめっから無理があるのかも。大人になった時、私も思った。まさか自分がこんな大人になるなんて思わなかった、と。
狂ったようにキャベツを頬張り、原型が崩れてボロボロになったキャベツを泣きながら抱きしめるシーンが印象的だ。 それから、男女が同じ方向を向いて立ちながら違うものを見ているシーン。多分ふたりとも別のことを考えている。幸せな時代もあったのに、何故か分かり合えなくなり、信じられなくなる。したことのないことは、わからない。でも、離れるしかなかったり、別れるしかなかったりする。想像できないことを無理に想像しながら行きていくのはつらい。でも、生きるってそういうこと。毎日が初めてで、新しい。
長回しが長過ぎて、観ている方もつらい。鑑賞中、私にはツァイ・ミンリャンは無理かも…と思っていたけれど、終わってみると以外と残っている。不思議。