2015年 映画鑑賞のふりかえり

2015年の映画鑑賞にまつわるあれこれを、ざっくりと振り返ってみる。

映画鑑賞活動のふりかえり

今年一番の大収穫は「現代アジア映画の作家たち 福岡市総合図書館コレクションより」というフィルムセンターの企画に通えたことだ。

フルタイムで働いている私にとって、映画鑑賞の時間を捻出するのはとても難しく、通常の映画祭などではどんなに頑張っても5本程度しか観られないのだが、今年は信じられないようなミラクルが起こり、この企画で上映された作品の多くを鑑賞することができた。(残念ながら制覇はできなかったが、過去にないほどの達成感)

しかも、選定の見事なこと!
鑑賞時間を捻出することができたことと鑑賞できた作品の素晴らしさがマッチしたものすごい体験で、感動した。一生の内で、こんなことはもうないかもしれない。このブログを始めることができたのも、この感動のお陰だと思っている。ミラクルに感謝!

映画の好みにかなり偏りのある私にとって、ぽっかりと穴が空く時期が毎年ある。時間があっても上映中の映画で観たいのが1本もない…みたいな。だが、今年はそれがなんと一度もなく、鑑賞を諦めた作品の方が多かったくらいだった。素晴らしい映画祭もたくさんあり、大充実の一年だった。

実際に鑑賞できたのは200本程度なので、そう多くはない。だが、自分の中に深く落ちた映画に巡り会えたことに、とても満足している。

鑑賞映画のふりかえり

「巨匠」と呼ばれる監督たちとの出会い(もちろん作品を通して、ということだが)が、私にとって一番大きな出来事だった。映画を見極める目を養いたいと思う傲慢さが、かえって名作から遠ざかる結果となっていたのだと気づかされた。国際映画祭受賞が勲章みたいになっている映画を改めて褒め称えることが何だか滑稽な感じがして嫌だったのだ。

中には何故この作品が受賞したのだろう?と思うような映画もあるけれど、スゴい!と思う作品も多い。カウリマスキ、ジェイラン、侯孝賢…何故これまで観なかったのか?と思うくらいにハマった。ファルハディ、ダン・ニャット・ミン、アン・ホイも心を捉えた監督たちで、今後も注目していきたい。

マチュア映画ファンのくせに偉そうに…って感じなのだけど、実はここ数年間、自分なりのベスト11を選ぶようにしている。オススメ映画ベスト10とかをブログに載せている人もいるので、便乗してみたのだ(自己満色が強いので、オススメって感じではないけど)。映画ファンではない人からみると全くもってバカバカしい姿に違いないが、結構悩む…。

2015年のベスト11に入れられなかったけど、良かった作品をざっくりと記録しておきたい。

古い作品でも初めて観たなら私にとっては新作なので、これまでは入れてきたのだが、さすがにカウリマスキとか侯孝賢みたいな誰もが評価している監督作品は別格と思うので、ベスト11には入れないことにした。

だが、2015年に出会ったという監督ということであれば、本来なら外せないポジション。カウリマスキの『過去のない男』は偶然にもスクリーン鑑賞ができ、超衝撃を受けた。あまりにも驚いたので急いでレンタルショップに行ってDVDを借りちゃったくらい。侯孝賢も同じような感じだった。スクリーンで観て、DVD探して…。でも侯孝賢とかエドワード・ヤンはDVDだと魅力が半減するような気がするな。

それから今年の傾向はとしてはフランス映画とインド映画をたくさん観た。フランス映画は難しい作品もあるので苦手意識があったのだけど克服できたかも。ベスト11入りはしなかったけど、良かったのは『ボヴァリー夫人とパン屋』と『エール!』。ストーリーがしっかりしてる。『間奏曲はパリで』、『クロワッサンで朝食を』みたいな空気感を読む感じも面白く感じるようになってきた。

インド映画もすごく魅力的だった。『きっと、うまくいく』みたいな力のある作品はアドレナリンが大放出されるし、『ミルカ』は今思い出すだけでも涙…。(でもベスト11に入れなかった私って一体…)インド映画は昨年の『マダム・イン・ニューヨーク』くらいから次々に勢いよく公開されるようになったように思う。これまでインド映画は鑑賞が難しかったが、観られる機会が増えてきて嬉しい。

今年はイタリア映画がちょっと少なかったけど、イタリア映画にもだんだん馴染んできて自分的には好感度が上がり続けている。時間が捻出できずイタリア映画祭は1本しか観られなかったけど、『いつだってやめられる』は自分的に大ヒットだった!

自称アジア映画ファンなので、やっぱりアジアは外せない傾向としてメモ。
年明けから「これは今年のベスト11に入る!」と思い続けていたのが『薄氷の殺人』。これもスクリーン→DVDとリピートして観てますね。何故入れないのだ!と自分を叱りたくなってくるくらい、気に入っている。(知人にこの映画の魅力を力説したのに見事にスルーされた切ない思い出はあるけど)この雰囲気、たまらないんだけどな〜。宇田丸さんが褒めてたから良しとしよう。

あと、コレは本当に本当に迷ったのだけど、韓国映画を初めて外しました。。。でも韓国映画が悪かったのではなく他の印象が強すぎただけで、『国際市場で逢いましょう』は本当に入れたかった作品。あえて言うと、素晴らしすぎた感もあるくらい。これ以上の作品をどうやって作るのかと思う。(でも作れるのが韓国なんですよね…)

これからの注目としてはやっぱりタイ映画。来年は『先生の日記』の公開が決まっているようなので、リピートするかも。種類は違うけど、アピチャッポンも楽しみ。

毎年恒例のベスト11↓

CINEMA★DROPS
http://d.hatena.ne.jp/chirugonsam/


レビューは書けなかったけど、実は2015年に観た映画(タイトルのみメモ)

さよなら渓谷|暗いところで待ち合わせ|KOTOKO|パレードへようこそ|6歳のボクが、大人になるまで。|男たちの挽歌天使の涙恋する惑星|ローラーコースター!|ハナ 46日間の奇跡|最後まで行く|自由夫人|運命の手|彼は秘密の女ともだち|007 スペクター

映画レビューブログのふりかえり

ショートレビューでも良いからできれば長く続けたい…自分のための備忘録としてはじめたブログだが、あまりにも反響がないと続ける意欲を失いそうになり、はてなスターを設置してみることに。テキストを書いていて混乱するのは、自分が素人であるということだ。

・映画が素晴らしくても、良い文章が書けないことがある
・映画はそれほどでもないが、文章の出来が良い感じになってることがある

はてなスターが映画につけられているものなのか、私の感想につけられたものなのか、迷う…という理由で最初は設置しなかったのだけど、★をつけてくださる方がいると、やっぱり励みになります。
画像も少ない地味なこのブログに訪問してくださる方、はてなスターをつけてくださる方、ありがとうございます。やはり誰かと想いを共有できるということは、嬉しいことです。

これから

ミニシアター系は人気があるとは思えないのだが、「お客さん入るのかな…」と思うような映画に実はたくさんお客さんが入っていたりする。(←東京では) だが私がこれまで出会った人たちの傾向では、中国に興味がある人は中国映画、フィリピン赴任経験のあるひとがフィリピン映画…という感じで、大抵はその人と関わりのあった国に興味を持って映画に触れている場合が多く、それがきっかけとなって興味の範囲が広がるわけではないことが多い。行ったことのない国の作品に興味を持つのは、映画自体に興味がある人だと思うが、その手の人は少ないかも。

実際に行ったことがあるわけでもないのに、映画に興味を持つ私は変わっているかもしれないが、同じような少数派で肩身の狭い思いをしている人に、「自分もその映画観た!」と思ってご訪問いただけるようなブログにしていけたらなぁと思っている。

私の経験では、マイナー系と呼ばれる映画ほど後を引く。鑑賞後、しばらくたってからじわじわくることが少なくない。私のブログもほとんどの作品が観てすぐではなく、相当時間が経ってからレビューを書くことが多い。1年くらいたってからようやく「こんなんでましたけど〜」という感じでやっと書けるものもあるくらいだ。

後で振り返った時、あの映画観た人他にもいるかな…と探していただけると、とても嬉しいです。また、今このタイミングでこの映画を載せるのか!みたいなところも楽しんでいただけたらな…と思っています。