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2016東京国際映画祭作品感想 「コンペ」(西欧編−2)

. 2016TIFFコンペティション部門の感想も、とうとう最終回です。ドイツからの作品は、クリス・クラウス監督のワールド・プレミア! 今回の感想はやや個人語りになりますが、予めご了承くださいませ。 『ブルーム・オヴ・イエスタディ』 ドイツ人が向き合う…

2016東京国際映画祭作品感想 「コンペ」(西欧編−1)

. 2016TIFFコンペティション部門の感想もいよいよ西欧編に突入です! ミュージシャンでもあるフランスのアメ・エクエ監督、これは音楽にも期待?!そして、イタリアのベテラン、ミケーレ・プラチド監督。イタリア映画も味のある、深い作品が多いのですよね……

2016東京国際映画祭作品感想 「コンペ」(北欧・東欧編−2)

. 北欧・東欧編第2弾です。 様々な国の映画が観たいと思っている私ですが、クロアチア映画を観るのは初めて。ハナ・ユシッチ監督はどんな風景を見せてくれるのでしょう。ロシア映画も観たことがあるような、ないような…アンナ・マティソン監督のインターナ…

2016東京国際映画祭作品感想 「コンペ」(北欧・東欧編−1)

. いよいよ、北欧・東欧編。できればまとめて載せたかったのですが、長くなりそうなので、二回に分けてお届けします。 個人的に、北欧・東欧系の映画の人間模様の描き方は興味深いと思っています。ルーマニアのアドリン・シタル監督、女性監督のアマンダ・…

2016東京国際映画祭作品感想 「コンペ」(アメリカ大陸編)

. アジア地域から離れると、ガラリと雰囲気が変わります。 古き良きアメリカな雰囲気を味わえそうなアダム・レオン監督の作品と、ブラジルのマルコ・ドゥトラ監督。ブラジルは前年度『ニーゼ』がグランプリ受賞しています。今年はどんな映画を魅せてくれる…

2016東京国際映画祭作品感想 「コンペ」(西アジア・東南アジア編)

. アジア映画好きの私にとって、この界隈の国の映画公開が決まったら、チケット入手にダッシュします。劇場公開されるかわからないから必死なのです。 近年のトルコ映画やイラン映画はクオリティが高くなってきているように思います。TIFF常連(?)、トル…

2016東京国際映画祭作品感想 「コンペ」(東アジア編)

. アジア映画好きの私にとっては外せない地域の作品です。 中国のメイ・フォン監督は長年ロウ・イエ監督(!)とタッグを組んできたベテラン、だけど監督デビュー作。 香港のロウ・シートウ監督はワールドプレミア!佃典彦さんの戯曲の映画化で、日本の物語…

2016東京国際映画祭作品感想 「コンペ」(日本編)

. 東京国際映画祭に通うようになって10年。 節目の年を記念して、今年はコンペティション部門の全作品を観てみることにしました。一応自称アジア映画ファン…なので、正直色々な国の全てのジャンルが得意なわけでもなく、きちんと理解できているかは不明です…

あけましておめでとうございます

映画のある一年を。今年も良い出会いがたくさんありますように。 703

2016年 映画鑑賞のふりかえり

. 2016年の映画鑑賞にまつわるあれこれを、ざっくりと振り返る 今年は忙しい年でした。結構神経を使う部署だったので、昼間に集中力を使い果たしてしまい、映画を観る余力がなくなるほどいつも疲れていました。半年くらいはほとんど観ることができず、過去…

ブリスフリー・ユアーズ

2002|監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン うたた寝という至福。 うたた寝は、パジャマに着替え、家族におやすみを言ってから布団で眠るのとは違う。「健康のために睡眠をしっかりとる」という目的のためではないのだ。寝ちゃいけなかったり、寝なくて…

100円の恋

2015|監督:武 正晴 ボクシングでは敗者だけど、恋愛では勝者かも。 30代の腐女子でニート…人生を捨ててるようにしか思えない救いようのない主人公が実家を追い出されるものの、何故か人生を立て直す。定収入のない人が賃貸アパートを借りられたり習い事が…

神に誓って

2007|監督:ショエーブ・マンスール 宗教とは。 大学時代の先輩が2人、NYに住んでいる。離れているのでなかなか会う機会はないが、(会えなくても)生きていてくれればそれでいい、と思える大好きな2人である。9.11の時は、本当に動揺した。少し経ってから…

淵に立つ

2016|監督:深田晃司 ありがたい「平凡」の尊さは、崩れてみなければわからない。 工場兼自宅で自営業を営む男が、妻と子(娘)と共に平凡に暮らしている。そこへ古い知人が突如現れ、共に暮らすようになってから「平凡な幸せ」が崩れ出す…。この設定が『歓…

私たち

2015|監督:ユン・ガウン ドッジボールではいつも外野…白線の外側にいる少女のお話。 韓国にはたくさん青春映画があるけれど、何故か大人の介入がない作品がほとんどだ。日本では「金八先生シリーズ」など、熱血教師ドラマの人気が高い時代が長かったので、…

人間の値打ち

2013|監督:パオロ・ヴィルズィ ひき逃げ事件を巡る人間模様。 同じ状況にいても立場やその人の人間性によって、捉え方が異なる場合がある。何が正しいとかどちらが本物とかではなく、その証言のどれもが本当の場合がある。…だから犯人を想像するミステリー…

聖の青春

2016|監督:森義隆 プロとしての覚悟を決めた生き方。 プロというと、スゴいとかカッコいいとかやんややんやと騒がれるものだが、当人は驚くほど孤独なものである。プロになるためにどれだけのことを捨て、諦めてきたことか…凡人にはとても無理という世界が…

マダム・フローレンス! 夢見るふたり

2016|監督:スティーヴン・フリアーズ 音楽の殿堂 カーネギーホールで、どうしても歌いたい!強烈に羨ましいのは、主人公がみんなに愛されていたことだ。夫に、彼女を取り巻く周囲に。 大層なお金持ちで女性版裸の王様になっている主人公は、自分の実力に気…

映画ファンとしての10年をふり返る

.私が映画を観るようになったのは、韓流ブームが最も熱を帯びていた時代だ。 近いのに知らなかった国「韓国」のエンタメが、大量に日本に入ってくるようになってハマってしまう。ここで私はエンドレスで映像に向かう気力の基盤を築いたのだと思われる。だが…

PK

2014|監督:ラージクマール・ヒラーニ 喜怒哀楽が忙しい、極上のエンターテインメント。宇宙人から見た地球。ズルいほどに全部盛りの作品で、インド映画の凄さにただただ圧倒される。最近のインド映画は少しずつ様変わりしている気がするが、ラージクマール…

まぼろし

2000|監督:フランソワ・オゾン 楽しいはずのバカンス中に忽然と夫が消える。同じ時、同じ場所にいても、それを捉える人の心には実は差がある…何度もそういう経験をしているけれど、同じ体験を共有したいという願いの強いO型の私には、気持ちの通い合わなか…

聲の形

2016|監督:山田尚子 障碍をもった同級生との出会い。障碍者のマイノリティ、いじめ、いじめた側の心の傷…盛り込まれたテーマのひとつひとつが重い。可愛い子をヒロインにするアニメだから良いのかもしれないし、こういうのをアニメでやらないでよという気…

短い記憶

2010|監督:ミン・ヨングン あの時産んだ子は死んだはずだったのに。どんな感情になろうとも日常生活は淡々と、平然と過ごそうとしていることが多いが、私はもともと感受性が強いタイプの人間である。表情にはあまり出さないようにしているが、結構感情の起…

永い言い訳

2016|監督:西川美和 大切な当たり前を、突然失ったら…突然の死。別れ。その受け止め方は、人によって違う。ガッツリ泣いて悲しむ人もいれば、何事もなかったかのように過ごしてしまう人も。私も若い頃に知人が突然亡くなったことがあるのだが、大変なショ…

不思議なルーカス

2013年|監督:ジョン・トレス 思春期のルーカスのエロティックな目覚め。浮気をするのが男という生き物だとわかっていても、女はショックを受けてしまう生き物である。ルーカスのお父さんが姿を消すようになり、イっちゃった目でミシンをかけ続けるお母さん…

マナカマナ 雲上の巡礼

2013|監督:ネステファニー・スプレイ、パチョ・ヴェレズ|ネパール、アメリカ 山中の寺院へケーブルカーに乗って往復する人々。これはアート系と呼んでいいのだろうか。特別に狙った美がある映像でもなく、ドキュメンタリーでもない。これをどういうジャン…

パレス・ダウン

2015|監督:ニコラ・サーダ 2008年11月、インド・ムンバイで起きた同時多発テロ(実話)の映画化。あえてエンタメ的な要素…感動とかヒーローのカッコよさ等は排除し、あくまでも被害者の目線で描いた感じの映画である。記録映画として、実に好感が持てる作…

めぐり会う日

2015|監督:ウニー・ルコント 会いたくてたまらなかった実の母親に会えてしまい、困惑する。ウニー監督は随分日本の映画ファンに評判が良いようだ。私はすごく嫌いなわけではないのだけど、そうですかという感じで、正直そんなに高評価しようとは思わない。…

冬冬の夏休み

1984|監督:侯孝賢 あっちへ行ってなさい。子どもは見ちゃダメ。ダメと言われると好奇心が抑えられなくなるのが人間。大人にも間違いとか駄目な所があって、でもプライドもあるから、つい言ってしまうのが「あっち行け」。だけど子どもはことごとくその言葉…

ネコのミヌース

2001|監督:フィンセント・バル 行動は単独でも、ネットワークが最強な猫社会。原作が児童書ということなので、設定はかなりむにゃむにゃなのだけど、ファンタジーでもあるので、あまり突っ込まず、この物語の楽しさに注目したい。何故か人間の女の子になっ…

アスファルト

2015|監督:サミュエル・ベンシェトリ 誰かが誰かを助けてくれる。ささやかに、当たり前に。個性的であることは悪いことではないとされながらも、日本は個性的な人が生きづらい社会だと私は思う。みんなと同じ、が良しとされ、受け入れられ、嫌われない。古…

歓待

2010|監督:深田晃司 ようこそ日本へ。さぁ、どうぞお上りください、自分家じゃないけど。日本映画には珍しい、独特のブラックコメディ。困った状況でも「みんなと同じでいい」と従ってしまったり、ええかっこしいを覆せなかったり、人の弱みを握りながら自…

辛口ソースのハンス一丁

2013|監督:ブケット・アラクシュ 何とかして妹より早く結婚しなくては!(必死)トルコでは産まれた順に結婚するしきたりがあるようで、姉より妹が先に結婚するのは許されないらしい。移民も2世になるとドイツ国籍という気持ちの方が大きいので、トルコの…

ウィー・アー・ザ・ベスト!

2013|監督:ルーカス・ムーディソン 大人はわかってくれない。日本でもツッパリとか不良がカッコ良く見える時代があったので、懐かしい気持ちに。でも、世代的に、この手のテーマは漫画家の紡木たく先生を超える人はいないのよね… *1 この映画は紡木先生の…

花咲くころ

2013|監督:ナナ・エクチミシヴィリ、ジーモン・グロス 14才で結婚。恋は、まだ知らない。↑ PIJの広告とは少し意味合いが違うのかもしれないのだけど、ジョージア(グルジア)の女の子の「誘拐婚」にはとにかく驚いた。14才での結婚は珍しいことではないら…

神様の思し召し

2015|監督:エドアルド・ファルコーネ 医大生の息子が突然神父になりたいと言い出し、大騒ぎ。お国柄的にカソリックを駄目とは言いにくく、神父になるなとは言えないのだけど、本心はそんな息子の行く末を認めたくない父。ビックリ発言に影響を受け、変わっ…

長い旅

2004|監督:イスマエル・フェル / モロッコ、フランス イスラム教のメッカに向かうロードムービー。父の巡礼のために、息子が車を出すことに。綺麗になりたい。デトックスして毒素を出したい。痩せたい。いつも安寧な心で柔らかく、優しい女性になりたい、…

ベトナムの怪しい彼女

2015|監督:ファン・ザー・ニャット・リン 人生をやり直すことができたとしても、私はもう一度同じ人生を生きるよ。韓国映画『怪しい彼女』が色々な国でリメイクされている。ご当地キティちゃんが存在するように、ご当地怪カノを楽しむのも悪くない。だが、…

運命のつくりかた

2003|監督:アルノー&ジャン=マリー・ラリユー 素っ頓狂な出会い。素っ頓狂な別れ。素っ頓狂な再会。素っ頓狂な復縁。特に嫌いな作品がある訳でもないのに、フランス映画はどうしても敷居が高いというか、私には難しいんじゃないかと臆病になってしまうと…

バービー

2012|監督:イ・サンウ 豊かな暮らしを夢見ちゃダメなの?この手の映画はイ・チャンドンの領域だと思っていたのだが、韓国映画、恐るべし。まだあるのか、悲劇、そして実話…。 この世はどうしてこんなに残酷なのだろう。 ストーリーは、障碍者の兄を騙して…

ミモザの島に消えた母

2015|監督:フランソワ・ファブラ 家族間で語られない、母の死。疑問に思うのは自分だけ…母の死の真相を知りたいというだけで家族からノケモノにされたり、主人公は酷い目にあっていたとは思う。映画自体は良い作品で、好みの作風。けれども、これは私が東…

私たちのハァハァ

2015|監督:松居大悟 大好きなバンドを追っかけて東京に行こうとする女子高生4人組のロードムービー。『リンダリンダリンダ』を彷彿させるような、この年代特有の弾け方やキラメキが溢れていて、鑑後感も悪くない。(リンダ…より、ぶつかり合い方が突っ込ん…

裸足の季節

2015|監督:デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン 親に勝手に決められる結婚なんてイヤ。トルコの映画は数えるほどしか観たことがないが、何となく暗め(真面目)なイメージがある。ひとりひとりにはくだけた部分もあるけれど、表面上は感情を押し殺して事なきを…

シアター・プノンペン

2014|監督:ソト・クォーリーカー 元女優の母が出演していた映画を完成させようとする娘。戦争の色々で精神を病んでしまった母を元気づけようとしたり、若かりし母の恋を知ってさり気なく応援したくなるという娘心はよくあるパターンなのだけど、家出するく…

クスクス粒の秘密

2007|監督:アブデラティフ・ケシシュ 思うようにならない人生は、価値がないのか。仕事が思うようにならない。夫が思うようにならない。子どもが思うようにならない。…ならないづくし。周囲の人々や家族との交流はあるものの、自分には自信が持てないし…こ…

鏡は嘘をつかない

2011|監督:カミラ・アンディニ 少女が父親の死を受け入れるまで。とにかく海と空が驚くほど美しい。地球に生きていることを忘れるくらい、都会で干からびている私だが、世の中にはこんなに美しいところがあって、昔ながらの生活をしてる部族がいるのか!と…

家族の映画

2015|監督 :オルモ・オメルズ 犬がかわいすぎるぅうううう!楽しいはずのバカンスをきっかけに、家族がバラバラになりそうになるストーリー。信じてるはずの親、子、絆、健康などが簡単に信じられなくなっていく不安は何となく想像できるものの、一体どう…

ヴィクトリア

2014|監督:マヤ・ヴィトコヴァ 共産主義体制を嫌う女性が産んだ子が、新時代を象徴する子どもとして何をやっても拍手されることに…序盤、ブルガリアの社会体制が時系列でニュース風に写し出されるので社会派作品ぽいのだが、実は時代に翻弄された人間関係…

好きにならずにいられない

2015|監督:ダーグル・カウリ|アイスランド、デンマーク 例え叶わなくても、この恋は彼の中では大きな宝物。恋愛経験の多い人は「片想いは恋ではない」と言うけれど、私は片想いも恋だと思っている。この映画を観て、改めて確信した。恋です。 容姿に自信…

フランシス・ハ

2012|監督:ノア・バームバック こう生きるしかない。27歳、独身(女)。特技を活かしたやりたい仕事にはつけず、彼氏とも上手くいかず…爆笑できるのは気の合う女友達とつるんでる時だけ。成功できなかったアート系女子のほとんどが、このシチュエーション…